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第23回 先端技術見本市【テクノトランスファーinかわさき2010】開催

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展示会出展企業5社を直接取材しました!!各社の熱い思いをご紹介いたします。

取材企業一覧
1. (株)沖セキ
2. (株)近藤工芸
3. 福島電機(株)
4. (株)モルテック
5. (株)ライトボーイ

(あいうえお順)

(株)沖セキ

デザイン墓石で業界No.1「Silhouette(シルエット)」

株式会社沖セキでは新しい墓石という発想から「Silhouette(シルエット)」 というデザイン墓石を発売しています。かわさき産業デザインコンペ2008では優秀賞も受賞。 墓石上部に光を取り込む箇所を設定しステンドガラスをはめ込み絵や文字を映し出します。 ステンドガラスを変えることにより季節ごとの図柄や故人の想い入れのある言葉などに容易に変更可能。 新連携事業にも認定され売れ行きも好調です。


沖セキ社は1991年に石材を輸入し土木建築業界に卸す事業から始まります。 しかしエンドユーザーの顔が見える事業にしたいとの強い願いから墓石の卸売を開始。 当時、墓石を輸入する際には木枠梱包が使用されていました。 しかし産業廃棄物処理の規制強化やエコの観点、また開梱作業の改善などの点から 強化段ボールに変更を検討。石の特性に合わせて独自に工夫改良を進め特許を出願。 2年の歳月をかけて実用化に成功。コスト削減にもつながり競合他社との差別化も進みました。

中国には墓石加工の合弁会社も設立し品質の維持向上に細心の注意を払っています。 専属工場なので安定生産やきめ細かい対応が可能であり、納期遅延などもなくなることが大きな強みになります。


また大規模な地震などで墓石が倒れることの無いようにと免震金具「G」 という補強ユニットも発売。社会的に耐震性のある墓石が求められてきたという背景もあります。 免震金具「G」は日本石材産業協会による公開耐震実験を全クリアしていて、 接着剤を一切使用しない補強ユニットは同社製品だけだということです。



沖セキ社の緑間社長は「まだ無い市場を作って行きたい。 より良いものを提案し新しい市場を作っていきたい。」 という大きなテーマを持って事業に取り組んでいます。 海外展開も見据えた沖セキ社のチャレンジに期待します。


【お問い合わせ】
株式会社沖セキ
川崎市川崎区砂子1-10-2 ソシオ砂子ビル11F
TEL:044-221-1114 FAX:044-221-2233
代表取締役 緑間 浩市
E-mail:midorima@okiseki.com URL:http://www.okiseki.com



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(株)近藤工芸

LED照明の「デルタレイズパワー」で一歩先行く優しい環境

株式会社近藤工芸では新しいコンセプトのLED照明「デルタレイズパワー」を中心に展示をされました。
特許も取得され、川崎ものづくりブランドにも認定されている企業です。 アメリカでの特許申請もされています。


LED照明では常に熱処理が課題となり、小さいLEDでもかなりな熱を持ちます。 それに対応するために樹脂と銅だけで完結するシンプルな構造に成功。 結果的にコストを削減し、環境技術にも貢献出来る99%リサイクル可能な構造となっています。

開発のきっかけは既存顧客である鉄道会社からの依頼でした。 要求は厳しく振動や塩害に対する耐久性、また高所からの十分な照度を確保するために 多くの試行錯誤を繰り返し初期型の開発を行いました。レンズ構造と放熱の部分では大変な苦労をされ 実に2年もの月日をかけられたそうです。



実際に手にとってみましたが、非常に軽く、また熱さもほとんど感じないほどのものでした。 LED製品としては非常に珍しいものです。

コンセプトはフレームフリーということで、付ける物を選ばない、 何にでも付けられる、ということで考えられています。





また大きなこだわりとして全て国産という姿勢をとっています。 部品も組み立ても全てが国産。しかしコストで負けることはないという徹底した意識で開発をされています。 国内産業の空洞化を懸念しメイドイン・ジャパンを大事にしよう、 という近藤社長の考え方には大変共感を得るものがありました。


【お問い合わせ】
近藤工芸株式会社
川崎市高津区宇奈根710-13
TEL:044-820-1013 FAX:044-820-1048
照明事業部 玉木 伸哉
E-mail:drp@kondo-kogei.co.jp URL:http://www.kondo-kogei.co.jp



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福島電機(株)

自社ブランド製品「Soldio(ソルディオ)」を発売

福島電機株式会社では初の自社ブランド製品「Soldio(ソルディオ)」を展示。
Soldioは太陽光発電や充電の仕組みを解りやすくした学習キット。 MPPTという効率の良い充電方式により少量の明かりからも発電が可能で充電量なども 目に見えるシステムとなっています。


従来の大掛かりな仕組みから大変コンパクトな形式でリーズナブルな価格を実現。 多くの学生さん達に太陽光発電の特性や充電の仕組みを学ぶ機会を持って欲しいという思いを持たれています。

また実用化製品としても発売を開始しています。 太陽光発電を利用したエコ看板とも言えるネオン照明なども提案を進めているそうです。 LED電球などと組み合わせた新しい商品となります。



常務取締役の福島利樹様にお話しを伺うことが出来ました。

「今までは受託事業としての設計や開発が中心でしたが、 これからは自社ブランドでの商品展開にも力を入れていきたい」とのことです。





福島電機株式会社ではいままで卓越したエレクトロニクス技術により映像・音響など のアナログ/デジタル回路や情報通信分野でのハードウェア・ソフトウェアの トータルサポートなどで幅広い事業展開をされてきています。 しかし今回は新たに創エネ・省エネ事業に進出。 自社ブランド製品を作り上げ、新たな事業の柱とされるようです。


【お問い合わせ】
福島電機株式会社
川崎市中原区田尻町68-5
TEL:044-522-4511 FAX:044-511-5503
営業部 部長 矢田 敏博 
E-mail:yada@fukushima-ele.co.jp
URL:http://www.fukushima-ele.co.jp



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(株)モルテック

チーム匠で光沢V溝加工「MVカット」

株式会社モルテックではアクセサリー表面や鋼材加工における微細光沢V溝加工の「MVカット」を実現。
MVカットとは凹面にV溝加工を施し塗装ムラが無く耐久性が非常に高いデザイン加工です。


同社は1960年創業の金型製作会社ですが、リーマンショックの後、 受注が激減し一時は受注ゼロに近い状況に直面します。 そのとき松井宏一社長はご自分の生命保険なども確認し最悪の事態も真剣に考えられたそうです。 「中小企業の社長なら当然考えることですよ」と明るい顔でお話しされていましたが、 その時の胸中は本当に厳しいものだったろうと感じました。 ですが松井社長を救った一言がありました。現在の工場長からの 「本当に得意なこと、本当に綺麗なモノを突き詰めていきましょう」という一言だったそうです。 そして社内で「チーム匠」が創設されます。松井社長がデザイン好きで得意だったことと併せて、 更に進化し熟練した加工技術が融合し、今までの加工技術では成しえなかったMVカットを実現。 他社では真似の出来ないデザインを提案しています。 テクノトランスファーでのブースも貴金属店のような雰囲気でした。


しかし開発に成功するまでの苦労は並々ならぬものがあったようです。 出来ない繰り返しが続き、市販の工具では対応出来ずにオリジナルの工具開発も行います。 もう少し、もう少し、という諦めない気持ちを持ち続けるとある瞬間に「あ、これは良い・・」 というものが出来てくる。目標を見失わず諦めずにやりつづけることが出来ないと ひとつのことでも出来ないのではないか。また小さなことでもひとつのことが出来ると とても自信につながる、と松井社長は語られました。


お客様が喜ぶものを必死に考えて提案していく、そして受け身な姿勢から変わっていくことが 大事なのではないか、という考えからブログやツイッターなどを使い積極的に発信することを心がけています。 現在、専修大学の学生と「ツイッターを使った、きらきらアクセサリー企画〜販売」を実施中。いろいろなアイデアが出てきて楽しいそうです。ITツールを使用し、学生のアイデアと行動力を育て、 企業としても収益を伸ばす、という新しい製造業の取り組みを見たように思います。


【お問い合わせ】
機株式会社モルテック
川崎市中原区宮内2-6-9
TEL:044-777-6744 FAX:044-755-3183
代表取締役 松井 宏一 
E-mail:info@moltec.co.jp URL:http://www.moltec.co.jp


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(株)ライトボーイ

バルーン式投光機で安全手軽な照明を実現

株式会社ライトボーイでは夜間の道路工事現場などで使用されている移動式投光機を製作しています。

開発されたきっかけは今までは大型の投光機が多く人の手で運べるものが無かったので移動式で 軽量なものが必要という依頼から製作を始めたそうです。


ランプを光らせるために必要な電子安定器についてはライトボーイ独自で開発し軽量・ コンパクト化に成功。バルーン本体に内蔵可能となり誰でも持ち運びが出来るようになっています。 電圧、周波数も自動調整し世界中で使用可能となっています。 ラインアップとしては1,000ワットと400ワットの2種類を用意してあり、 それぞれに調光機能がついていてエコモードとして通常の75%の明るさに抑えて使用することも可能です。




バルーン部分の素材はパラシュート用の生地を更に改良してより破れにくいものを使用しています。
またバルーンは着脱可能となっていますので、バルーンをキャラクタータイプに付け替えることも可能です。

パンダやサンタクロース、ハロウィーンのカボチャなど多様なアイテムが用意されています。
学園祭やイベント会場などでも目にする機会が増えそうです。






2007年にスペインで行われた建設機械コンテストでは補助機器部門の大賞を受賞されたそうです。 アメリカ特許も3件取得済み。建機だけではなく災害の時などにも役立ててほしいとのことです。
ますますの発展が期待できる企業です。


【お問い合わせ】
株式会社ライトボーイ
川崎市麻生区栗木2-6-14
TEL:044-281-0601 FAX:044-281-0607
投光機事業部 廣澤 祐樹 
E-mail:hirosawa@light-boy.com URL:http://www.light-boy.com


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