株式会社 ジンボ

世界初!眼鏡光学とIT技術を融合させた高機能メガネ・PCメガネ専門店J-EYE

ジンボ 代表写真
ショップ・マネージャー
神保 徹
事業内容 メガネ、貴金属、補聴器等の販売、ソフトウェアの開発
企業名 株式会社 ジンボ
創業 1974年(昭和49年)8月
所在地 川崎市中原区下沼部1747
電話 044‐434‐8888
従業員 3名
代表 神保 徹(ジンボ トオル)  常務取締役 システム開発マネージャー
URL http://www.j-eye.com/

「当店では、お客様の目的に合うメガネレンズを最適化するために応用数学と画像工学的な要素を取り入れた独自の測定理論を構築し、“高機能メガネ分析システム”と“LCDスペクトル解析システム”をメガネ業界において世界で初めて開発しました。」と神保氏は胸を張る。
高機能メガネ分析システム「パソメガ(R)」は、視力のみならず遠近両用レンズの歪みや快適に見える距離範囲を測定するなど複数の測定・分析機能を搭載するパソコン用メガネ選択システムだ。
LCDスペクトル解析システム「PC‐SPECTRUM 64/HEV」は、ブルーライトや加齢性黄斑変性の原因と言われる高エネルギー可視光線(HEV)を測定・分析できるシステムだ。
現在、遠中近両用、自動車第1種・第2種・大型・特殊免許用、パソコン用、老眼用、強力UVカットなど次世代レンズのメガネを中心に、その他コンタクトレンズや補聴器などを販売している。

昼はメガネ屋、夜はソフトウェアの開発者、二足のわらじを履く

「通常のメガネ店は、視力や度数を測って、メガネを作って、売るのが一般的です。しかし、当店の強みは、メガネレンズを最適化するために独自に研究開発した測定方法と測定システムでお測りします」と神保氏は語る。1955年に神保氏の父親である、神保國治代表取締役が貴金属やメガネの小売店を東京で創業した。その後、NECに工業用メガネや工具等を納入していた関係でNECのお膝元の川崎市の向河原駅近くに店舗を構え、1974年8月に法人化した。
神保氏は大学時代に昼は電子工学を学び、夜はメガネの専門学校に通った。社会人になると昼はメガネ屋、夜はソフトウェアの開発者へと変貌した。あるアパレル会社の社長からの依頼で、独自の在庫管理・顧客管理システムのソフトウェアを受託開発した経験もある。
ソフトウェア開発のきっかけは、神保氏が当店で働き始めて間もない1977年頃に参加した米国流通業視察で、初期のPOS(販売時点管理)システムを導入している流通企業を見学したことだった。神保氏は直感的にPOSシステムに興味を持った。まだバーコードが普及していない時代だったが、帰国後に当店のPOSシステムとバーコード印刷ソフトウェアを自分で作った。
当店は1986年に川崎市のメガネ小売店では初めてNECのPOSシステムを導入した。通常は使いこなすのに導入後6ヵ月かかるところをたった2ヵ月で本稼働した。その際、当店独自に構築したバーコード管理方式に目を付けたNECより小売店向けPOSシステムのセミナー講師の依頼を受けて担当。その関係で、当時は旧通産省・中小企業大学校の講師も担当した。
チラシやパンフレットなどのデザインも20年以上前からDTP(デスクトップパブリッシング)、つまり、パソコンできわめて短期間・短時間に自主制作する。通常、大手メガネチェーン店の専門工場でも2週間程度かかるが当店では5日目には消費者(コンシューマー)の手に届く。大手チェーン店に勝つために必要に迫られて独学で勉強した。「商売は戦いです。それ故に、技術武装、理論武装、言論武装が必要です。」と神保氏は熱く語る。

メガネ加工技術に加え複数業種にまたがるコア技術の共通部分集合的な複合技術

当店の強みは、メガネ加工販売技術という一つの業種におけるコア技術のみならず、画像処理・画像解析技術、ソフトウェア開発、システムインテグレーション(情報システムの構築を請け負うITサービス)など複数の業種にまたがるコア技術の共通部分集合的な複合技術の存在があり、業界内で突出した内容のメガネレンズ測定・分析サービスの創造に繋がった。
神保氏が学生時代から取り組みたかったのは画像処理・画像解析だった。米国製のパソコンとフレームメモリを購入して、不鮮明な画像を鮮明化する独自のソフトウェアを作っていた。その成果を自然科学専門誌にテクニカルライターとして記事を連載していた。そんな折、ある展示会で知り合った業務用画像処理システムの製造販売する会社の社長と意気投合した。神保氏は技術顧問として研究開発を支援した結果、年間300台も売れればいい業界で1,000台以上の販売実績となった。その会社の社長に勧められて出版した単行本「パソコン画像処理入門」は何とアマゾンでプレミアム価格がついている。
企業は顧客期待度を高める販売促進に重点を置くが、当店では顧客期待度と顧客満足度のバランス、特に、顧客満足度を重視する。顧客満足度の強い一人のお客様が感激して帰っていくと、そのお客様が10人のお客様を呼んでくれる。低価格店に行って満足しなかったお客様が来店することが多い。
「メガネがご自身の中で不満足な方、どこに行っても解決できない方は是非当店に来ていただければと思っています。お話を詳しく伺い、場合により、その方に合った測定内容と測定方法を新たに構築することも考えます。」と神保氏は新しい測定技術の開発にも常に前向きだ。

10年先を行くほどの徹底的に水をあけて突き放す技術開発やコンテンツ創作

「当店では無から有を生み出すオリジナリティに徹していることです。それも容易に模倣されるような次元の低い技術ではありません。現在のネット社会では10年先を行くほどの徹底的に水をあける技術開発やコンテンツ創作でなければ、全く注目されません。世界9か国、日本国内19地域からお客様がご来店される原動力はこの部分です。ひょっとしたら将来は単なるメガネ店ではなく、コンシューマーとプロシューマー(製品の企画・開発に携わる消費者)双方を対象にした空間ビジョンケア・コンサルタントになっているかもしれません。」と神保氏は将来を見据える。
これまでに最も苦労したのは、世の中に存在しないメガネの測定技術を独自に研究開発しているため、メガネ店の持つ情報程度では全く解決できずに、あらゆる学術情報や技術情報、医学論文などに目を通している。それでも相手がコンシューマーなので、開発ソフトの内容は子供でも理解できるようなユーザーインターフェース(操作画面や操作方法)のデザインが必要だった。そのためにDTP技術の取得や学術的理解を深める意味で照明学会のLED検定試験中級も取得した。
「人手を介さないメガネ販売が蔓延した影響でメガネの価値観や品質が低下しています。今後の我が国のすべての産業の品質水準に影響する視力の劣化は国力低下の懸念があります。視力の評価方法もあと1~2年で従来の古典的な測定方法は廃れ、空間周波数(MTF)や点像分布関数(PSF)といった画像工学的な要素の視力測定結果を必要とする時代に大きく変化するでしょう。当社はさらに高度な技術開発に向けた研究を促進する予定です。さらに進化するであろうAI(人工知能)技術との接続は必須と考えておりますので、いずれかの研究機関と共同で開発が進められないものかと思慮しております。」と神保氏は今後も業界を先導する。

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